フィリップスの遠赤を含む植物育成用LED,富山の植物栽培工場に採用

富山県富山市が同市山田地域に2014年3月に竣工予定の(仮称)牛岳温泉植物栽培工場に,フィリップス エレクトロニクス ジャパンの植物育成用LED照明「Philips GreenPower LED Production Module(フィリップス グリーンパワーLEDプロダクションモジュール: プロダクションモジュール)」が採用された。

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富山市は,高齢化や過疎化が進む山田地域で完全人工光型の植物栽培工場を整備し,エゴマの生産から加工,流通販売までを一体的に行うことで農業の6次産業化を推進する。また,同市は国が2010年6月に「新成長戦略」の一つとして位置づけた「環境未来都市」構想に基づく環境未来都市に選出されており,この植物工場プロジェクトは,同市が「農商工連携による環境と健康をテーマとした多様なビジネスの推進」事業の一環として,2012年8月よりスタートした。植物工場の栽培面積は800㎡で,年間およそ20万株の生産を目標にしており,2014年4月から稼働する予定。

同社の「プロダクションモジュール」は,業界初の遠赤色LEDチップが搭載された植物育成用LED照明。植物育成に最適な光の波長の採用および遠赤色を含むLED照明は,消費電力量あたりHf蛍光灯比2倍以上の収量が得られるとしている。生育スピードの加速により,最大20%の収量の増加または栽培時間の短縮が実現され,生産効率の向上が可能。また,従来の蛍光灯と比較して最大55%の消費電力削減を実現するとしている。

富山市は,フィリップスが農業大国オランダで培ったノウハウや世界での豊富な実績だけでなく,「プロダクションモジュール」の高い防塵防水性能や,エゴマ栽培に必要なPPFDを確保できるという観点から,採用を決定した。

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