凸版印刷,配線幅3μmの銅タッチパネルモジュールの量産を開始

凸版印刷は,スマートフォンなどで現在主流となっている静電容量型タッチパネル向けに,超微細な銅配線のパターンを形成したタッチパネルモジュールを開発,世界で初めて量産可能な生産体制を構築した。 パソコンやタブレット端末などの10インチから27インチクラスをターゲットに2013年11月中旬より提供を開始する。

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開発した銅タッチパネルモジュールは,国内の銅メッシュで最も細い3μmの線幅で形成し,配線を黒化処理することで視認性が大幅に向上,フィルム基材のためガラス基板に比較して大幅な軽量化も可能となる。ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)や銀を主原料とする従来方式と比較して,感度を大きく向上させることができる。

タッチセンサは,従来、X極とY極を別々のフィルムに形成して貼り合せを行ない製造しているが,今回,フィルムの表裏に一括して電極と引き出し配線を形成。材料費や工程費を削減するとともに,軽量化を実現した。また,タッチセンサ用フィルムと液晶パネルとの干渉によるモアレ現象を制御する独自のパターニング技術を開発。液晶パネルとの位相差で発生する虹ムラを抑えることも可能とした。

同社はこの銅タッチパネルモジュール事業で,2015年度に売上で200億円を目指すとしている。またニーズに合せて銅タッチセンサのほか,ガラスセンサ,ITOフィルムセンサも各種ラインアップを充実させている。

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