コニカミノルタ,HDD用ガラス基板事業から撤退

コニカミノルタは,産業用材料・機器事業を構成する一部事業であるHDD用ガラス基板事業から撤退すると発表した。平成25年11月に生産を終了し,12月には販売も終了する。

同社は,HDD用ガラス基板事業においては,ガラス溶融・製造及び研磨など光学製品で培った独自技術を活用して,主としてノートPCなどに搭載される磁気記録駆動装置用の2.5インチガラス基板の製造及び販売を行なってきた。 近年,HDD用ガラス基板における技術トレンドとして,基板一枚当たりの記録容量が継続的に増加する傾向にある。

その中で,同社にとって市場からの要求水準に対応して従前の優位性を確保することが厳しい状況となった。加えて,タブレット型端末等の台頭によりノートPC市場は縮小傾向にあり,またSSD(記録媒体としてフラッシュメモリを用いる記憶装置)など新しい技術の登場による需要の浸食もあり,持続的な成長拡大が困難な状況であり,当該事業の業績を早期に改善することは難しいものと判断し,平成25年12月を目途にHDD用ガラス基板事業から撤退する。

同社は,産業用材料・機器事業においては,需要や価格の変動,技術進化の影響を受けやすいデジタル家電やPC関連への依存度を低減し,安定して収益成長が期待できる産業用やプロフェッショナル向けに事業領域を拡大するなど,当事業全体のポートフォリオの見直し及び事業の選択と集中を鋭意進めてるとしている。

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