慶大、「温もり」や「冷たさ」を遠隔地間で共有するシステムを開発

慶應義塾大学理工学部准教授の桂誠一郎氏は、総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業の一環として、「温もり」や「冷たさ」のような温熱感覚を遠隔地に伝えるために重要となる温度・熱流の高精度な双方向伝送に世界で初めて成功した。

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開発したシステムは、離れた場所に存在する物体間の温度・熱流情報を同時かつ双方向に制御することにより、温度の同期と熱エネルギー保存則の人工的な再現を可能にしている。

具体的には,電流によって熱移動を発生させることのできるペルチェ素子を熱デバイスとして採用し、それを手元側および遠隔地側の両方に用意した上で新たに開発した温度・熱流同時・双方向制御アルゴリズムの適用を行なっている。

この技術により、遠隔地に存在する物体の温もりをあたかも目の前で触れているかのように感じさせることが可能となり、テレビ電話といった現在広く行われている遠隔通信の臨場感を飛躍的に拡張することが期待される。

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