東工大、シリコン光3次元配線による50Gb/s信号伝送を実現

東京工業大学大学院理工学研究科大学院生の姜晙炫氏と准教授の西山伸彦氏、同大学量子ナノエレクトロニクス研究センター教授の荒井滋久氏らの研究グループは、電子大規模集積回路(LSI)で一般的なシリコン材料と同じプロセスを利用して、3次元光多層配線を作製し、複数配線層間で50Gb/sの高効率な信号伝送に成功した。

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配線内に回折格子に加えて高反射ミラーを導入することにより、同研究グループの従来の結果に比べ3倍以上となる多層間伝送での80%以上の信号強度を維持することに成功し、安定した高速信号伝送を初めて可能とした。

従来のLSIや周辺基板の電気配線は、高速化していくと損失が大きくなり効率的に信号を送ることができないという問題があるが、この技術を用いれば、これまでのLSIの加工プロセスと互換性を保ちながら、電子回路と光回路を融合して高速信号をチップ内で高密度に伝送できるようになり、システム全体の性能を大幅に向上できる。

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