村田製作所,微量物質の簡単検出を実現する「金属メッシュデバイス」を開発

村田製作所は,京都大学博士の小川雄一氏,九州大学博士の三浦佳子氏,大阪市立大学博士の菜嶋茂喜氏,長浜バイオ大学博士の長谷川慎氏との共同研究により,世界で初めて微量物質の簡単検出を実現する「金属メッシュデバイス」を開発した。マイクロメートルオーダーの微細構造でありながら,機械強度をあわせ持った独自構造を採用している。

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金属メッシュデバイスに物質が付着すると,金属メッシュデバイス表面での電磁波共振形態が影響を受け,電磁波応答が変化する。この電磁波応答を測定することで,物質を検出することができる。電磁波応答の変化量は,金属メッシュデバイス上にある物質の量と相関があるため,予め検量線を得ておけば相対定量も行なうことができる。この電磁波応答の測定は簡単・手軽で短時間に行なうことができ,測定システムは小型化やアレイ化も可能。

また,金属メッシュデバイスが持つマイクロメートルオーダーの微細構造は,微量物質検出用途だけでなく,大きさによって物質を分ける篩(ふるい)としても活用可能。これほど微細な構造を持ち,孔サイズの揃った篩はこれまでになく,微小な物質の精度の高い篩い分けに貢献する。

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