岡山大、性腺刺激ホルモン放出ホルモンGnRH分泌調節の新機構を解明

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授(総合内科学分野)の大塚文男氏、大学院生(腎・免疫・内分泌代謝内科学分野)寺坂友博氏の内分泌研究グループは、生殖機能を司るキスペプチンという物質が、脳の視床下部から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を調節する新しい仕組みについて、マウスのモデル細胞を用いて突き止めた。

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キスペプチンは脳内の視床下部の細胞から放出されるタンパク質で、近年の研究から生殖機能や思春期の発来に重要であることが知られている。卵巣で産生されたエストロゲンは、脳の視床下部へ情報を伝えて、GnRH の分泌を調節している。キスペプチンは、このエストロゲンによるフィードバックという仕組みのなかで中心的な役割を果たしている。

今回の研究では、キスペプチンによる GnRH分泌の調節において、BMP-4 という別のタンパク質がキスペプチンの作用を制御することを明らかにした。未だ十分に分かっていない思春期発来や排卵・閉経の機序の解明において、興味深い成果であると考えられる。

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