理研、慢性閉塞性肺疾患の増悪患者の症状を模倣したマウスを簡便に作製

理化学研究所は、ヒト慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪患者の症状を模倣したマウスを非常に簡便な方法で作製することに成功した。

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研究グループは、肺気腫を発症させたマウス(気腫モデルマウス)に毒素の一種であるリポ多糖を投与するという簡便な方法で増悪の症状を模倣した「増悪モデルマウス」の作製に成功した。このマウスでは、気腫モデルマウスよりも強い炎症反応が観察され、免疫細胞のうち細胞傷害性Tリンパ球が劇的に増加していた。また、コンピュータ断層撮影(CT)で気腫を解析した結果、増悪モデルマウスでは気腫モデルマウスに比べ気腫化が進行していることも初めて分かった。

この増悪モデルマウスはヒトCOPDの増悪患者の症状を模倣しているため、増悪のメカニズム解明や治療薬・予防薬の開発に有用であると考えられる。

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