島津製作所,デジタル式回診用X線撮影装置の新製品を発売

島津製作所は,X線撮影が必要な場所に装置を移動させて,その場で検査や画像の確認を行うことができる充電式のデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution(モバイルダート エボリューション)」シリーズの新製品を発売した。価格は1億2,000万円~(税別)。

無題

この製品は,富士フイルムのワイヤレスフラットパネルディテクタ(FPD:平面検出器)およびコンソールを採用している。ラインナップをより充実させるとともに,FPDについては業界最大サイズの17×17インチ(大視野サイズ),汎用性の高い14×17インチ(半切カセッテサイズ),取り回しがしやすいコンパクトな24×30cm(コンパクトサイズ)の3サイズのなかから選択できる。またオプションで1台に2枚のFPDを搭載することも可能。

X線装置のデジタル化が進む中,回診用X線撮影装置の主流についても,イメージングプレート(IP)を用いたCRシステムから,FPDを搭載したDRシステムに急速に移行している。FPDを用いたX線撮影装置は,CRシステムのように再撮影や複数枚撮影時のカセッテ交換が不要で,また回診時の撮影回数がIPカセッテ枚数に制限されることがないため,高い検査スループットを実現する。

また,撮影直後にその場で画像を確認することができ,再撮影にも迅速に対応できることから,医療現場における活用範囲が急速に広がっている。特に,「即時性」「高スループット」の特長を活かして,緊急度の高い救命救急や災害の現場,手術室,NICU(新生児集中治療室)において活躍を始めている。

同社は,FPDおよびコンソールの選択肢を増やして、各医療現場のニーズにきめ細かく対応するため,同製品を追加した。サイズ展開を拡充したFPDについては,それぞれの特徴を活かし,例えば救命救急や災害の現場などにおいては様々な患者に対してポジショニングが容易に行える大視野サイズが,様々な検査に用いることのできる半切カセッテサイズは手術室などで,また新生児を保育器にいれたままの撮影を可能にするコンパクトサイズはNICUなどにおいて,有用性を発揮する。

詳しくはこちら。