NIED、日本海溝海底地震津波観測網の海底ケーブル敷設工事を千葉県房総沖で開始

防災科学技術研究所(NIED) は、平成 23 年度から、文部科学省地球観測システム研究開発費補助金による「日本海溝海底地震津波観測網の整備」事業を実施しているが、これまで光ケーブルと一体となった地震計と津波計の観測装置の開発・試験・製造及び海底の敷設ルートの調査・調整を進めてきた。これらの準備が整ったことから、7月9日より千葉県房総沖における海底ケーブル敷設工事を開始する。

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観測網は観測装置と海底ケーブル及び陸揚げ局(地上局)からなり、太平洋岸沖の5つ海域と日本海溝の海溝軸外側(アウターライズ)に、順次整備予定。 観測装置は地震(速度計、加速度計)と津波計(水圧計)等で構成され、水深 8000m まで設置可能な耐圧容器に収納される。

観測網は各観測点のデータは光ファイバー海底ケーブルで 2 つの陸揚げ局(地上局)に双方向伝送され、さらに陸揚げ局から地上通信回線網でデータセンター(防災科学技術研究所、気象庁等関係機関)に送信される。これにより、地震と津波のリアルタイム・連続観測・監視に役立てられ、海溝型地震と津波を直接検知することができ、精度の高い迅速な津波警報や地震速報の高度化に貢献される。

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