NICTなど、“酸化ガリウム(Ga2O3)MOSトランジスタ”を世界で初めて実現

情報通信研究機構は、タムラ製作所、光波と共同で、新しいワイドギャップ半導体材料である酸化ガリウム(Ga2O3)を用いた実用性に優れたMOSトランジスタの開発に世界に先駆けて成功した。

130620nict1

Ga2O3は、そのワイドギャップに代表される材料物性から、高耐圧・低損失なパワーデバイス用途の新しい半導体材料として非常に有望。また、酸化ガリウムは、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)といった既存のワイドギャップ半導体では不可能な融液成長法による単結晶基板の作製が可能であることから、基板サイズの拡大や、製造に必要なエネルギーやコストの大幅な削減が見込まれる。

今回開発したGa2O3 MOSトランジスタは、そのまま実用可能といえる構造、特性を有する。そのため、現代の省エネルギー問題に直接貢献することができる新しい半導体デバイス研究開発分野における大きなブレークスルーであると同時に、近い将来の半導体産業の更なる発展につながることを期待させる成果である。

詳しくはこちら