九州大、水素エネルギー開発の根幹をなす酸素発生触媒メカニズムの解明に成功

九州大学大学院理学研究院/カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)/分子システム科学センター教授の酒井健氏、I2CNER 博士研究員の Alexander Parent 氏、理学府大学院生の中薗孝志氏の研究グループは、生体関連物質として広く知られるコバルトのポルフィリン錯体が酸素発生に対する高活性触媒となることを実証した。

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研究グループは、中心にコバルトイオンを持つポルフィリン誘導体に着目し、それらが高い酸素発生触媒能を持つことを見出した。ポルフィリン誘導体は,その中心部にある4個の窒素原子で亜鉛、鉄、コバルト、マグネシウムなどの様々な金属イオンを捕捉して安定な錯体を形成するが、これらの化合物は生化学的に重要なものが多く,例えば,赤血球のヘモグロビン,ビタミン B12,葉緑素のクロロフィル,チトクロームなどの金属ポルフィリン誘導体として知られている。

研究グループの研究は、このように古くから知られるコバルトポルフィリン化合物が、実は高い酸素発生触媒であることを実証することに初めて成功した。

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