北大,植物食性進化を解くカギとなる恐竜を発見

中国の河南地質博物館と北海道大学総合博物館・中国科学院地質研究所は,河南省地質博物館が購入した遼寧省から発見された恐竜の化石を2010年より調査し,この恐竜が新属新種の羽毛恐竜であることを突き止め,「ジアンチャンゴサウルス」と名付けた。

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「ジアンチャンゴサウルス」は下部白亜系義県層(バレミアン期:約1 億2500 万年前)から発見されたもので,ほぼ全身の骨格がそろっている。研究の結果,獣脚類(ティラノサウルスなど主に肉食恐竜で構成されているグループ)のテリジノサウルス類に属することがわかった。テリジノサウルス類は,鋸歯が大きく,骨盤が異常に広いため体腔が大きいことが挙げられる一方,植物性であることが示唆されるなど,謎の多い恐竜として世の中に知られている。

研究は 「ジアンチャンゴサウルス」の発見により,肉食の恐竜によって構成されていると思われていた獣脚類恐竜の中で,テリジノサウルス類が植物食であったことを確認し,テリジノサウルス類のかなりの初期段階で植物食の進化が起こっていたことを明らかにした。

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