東大、滅菌可能な骨誘導性微小人工骨を開発

東京大学大学院医学系研究科感覚・運動機能医学講座口腔外科学医学博士課程の前田祐二郎氏、東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻特任准教授の大庭伸介氏、同教授の鄭雄一氏らは、骨形成性薬剤をテトラポッド型リン酸カルシウム微小人工骨に搭載することで、滅菌可能な骨誘導性微小人工骨を開発した。

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本人工骨を骨欠損部に充填すると、細胞を移植しなくとも、骨形成性薬剤が徐々に放出されることにより海綿骨・皮質骨両方の骨修復が誘導され、その薬効は滅菌処理によって失われない。

この研究は、骨形成性薬剤の使用による作製・滅菌・保存の簡便さと骨誘導性を併せ持つ微小人工骨を用いることで、生体の自然治癒能力を効率的に引き出しながら、細胞移植を行わずに骨再生を誘導する方法を提案するものであり、新たな骨再生医療戦略の開発への寄与が期待される。

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